介護(かいご)という言葉はどういう意味だと思いますか? 聞いたことが無い人もいるかもしれませんし、おじいさんやおばあさんのいるおうちでは聞いたことがあるかもしれませんね。お手伝いをしたり助けたりするとき、「介護をする」という言葉を人にたいして使います。
介護の「かい」という字には、「たすける・せわをする」という意味があります。介護の「ご」を訓読みにすると、「まもる」となります。この文字ひともじで表される意味は、「まもる・たすける」です。どちらの字も、助けるという意味を持っていますね。
介護を必要としている人は、わたしたちがふつうだと思っている生活をすることができません。それはいろいろな理由があります。たとえば、脳に障害を持っていてうまく話せない人、体を動かすことのできない人、病気になってしまって寝たきりの人…いろんな人がいますね。年をとると骨が弱くなって歩きにくくなったり、力がよわくなったりしてしまいます。そうなると、だれかの助けが必要になりますね。重たいにもつを持つことや車を運転することができなくなるかもしれません。病気や生まれつきのことだけではなく、だれでも介護が必要となるかもしれないのです。
介護といってもいろいろなことがありすぎて何のことを言うのかむずかしいですよね。かんたんに、お手伝いとして考えてみましょう。
あなたが赤ちゃんだったとき、はしを上手に使えましたか? きっと、はしではなくスプーンやフォークで食べていたかもしれませんね。それはどうしてなのでしょうか。赤ちゃんのときは指をうまく動かすことができないので、食べることを親が手伝ってあげますよね。介護も同じなのです。手を動かせない人に物を食べさせるときには、口のところまで食べ物を運んであげます。年をとると歯が無くなってしまうひともいます。かんで食べられないひとのおかずを小さく切っておいたり、ご飯をおかゆにしておいたりと食べるための助けをするのです。
お風呂も食事と同じで、介護が必要な人はむずかしい行動です。お風呂場は、すべりやすくて湯ぶねに入るときにも気をつけなければいけませんね。車イスの人が、お湯の中に入りたいとき、どうすれば良いでしょうか? うでの力があると自分の体を持ち上げられます。できなければ、だきかかえたり、きかいをつかって体を持ち上げたりすることが必要です。髪や体をあらう手伝いも介護のひとつですね。
介護をすることは大人だけできることではなく、子供にもできます。体を持ち上げてあげることは力が足りなくてむずかしいかもしれませんが、ふとんをかけたり本を持っていったりすることは子供ができる介護ですね。思いやりを持っていれば誰でも介護をすることができます。
ベッドから出ることのできないおじいちゃんに、ご飯を運んであげる、トイレに行こうとしているおばあちゃんの手を引いてあげる、このようなことも介護のひとつですよ。介護をむずかしく考える必要はありません。いつもおうちでしているお手伝いだって、介護を必要としている人の助けになるのです。
介護を必要としている人は、自分から何かをして欲しいとお願いすることを、はずかしいと思っているかもしれません。何かお手伝いする? と聞くだけでもいいのです。あなたはひとりでいるときに不安になったりしませんか? 部屋にひとりでいたら話し相手になったり、散歩にでかけたりといっしょに時間をすごすのもいいですよね。だれだってひとりぼっちはさみしいと感じてしまいますから。
|
|